Physio Kimura Academy
開業・独立 シリーズ:セラピスト開業の教科書 #5

自費の価格、どう決めた?──「稼働率40%で黒字」になる値段の作り方

2026/6/15

自費の価格、どう決めた?──「稼働率40%で黒字」になる値段の作り方

この記事で分かること

読了時間:約 3 分

  • 価格は相場でなく、損益分岐点から逆算して決める
  • キモは「稼働率40%で損益分岐点に届く」値段にすること
  • 固定費が軽い自宅サロンほど、無理のない価格設計ができる

価格を「相場でなんとなく」決めるのは、危険

開業のとき、価格設定はすごく悩みます。「周りがこのくらいだから」と相場で決めてしまいがちですが、私はこれが一番危ないと思っています。

相場に合わせた価格が、自分のサロンの採算に合っているとは限らないからです。私は、まったく別のところから価格を決めました。

私の決め方:損益分岐点から逆算する

私が最初にやったのは、損益分岐点を出すことでした。

損益分岐点とは、ざっくり言うと「これだけ売上があれば、赤字にならない」というライン。毎月の固定費(広告費・光熱費・サーバー代など)と、自分の生活に必要なお金を足すと、「月にいくら売上が必要か」が見えてきます。

価格は、このラインから逆算して決めました。

キモは「稼働率40%で、損益分岐点に届く」価格にすること

ここが一番大事なところです。

私が基準にしたのは、「稼働率40%で損益分岐点に届く価格」でした。

稼働率40%とは、フルで埋まる枠の4割だけ埋まれば、赤字にならないという意味です。残りの6割は、いわば安全マージン。

なぜ40%なのか。理由はシンプルです。「満員でやっと黒字」という価格は、危険すぎるから。開業初期は、予約はそう簡単に埋まりません。満員前提の価格だと、少し予約が減っただけで即赤字。これでは精神的に持ちません。

逆に、4割埋まれば黒字になる価格なら、低い稼働でも生き延びられる。この余裕が、焦らず長く続けるための土台になりました。

実際に計算してみよう

考え方を、簡単な例で示します(数字はあくまでサンプルです)。

  • 月に必要な売上(損益分岐点)= 30万円 とする
  • フル稼働 = 1日4名 × 週5日 × 4週 = 月80枠
  • その 40% = 月32枠
  • 32枠で30万円に届く単価 = 30万 ÷ 32 = 約9,400円

この場合、単価を 9,000〜10,000円 に設定すれば、「4割の稼働で黒字」というラインが作れます。あなたの固定費・必要な生活費・1日に取れる枠数を当てはめれば、自分の適正価格が見えてきます。

自宅サロンは、この設計がしやすい

ここで1本目の記事の話が効いてきます。

固定費が重いほど、損益分岐点は高くなり、必要な単価も上がります。テナントを借りて家賃がかかると、40%稼働で黒字にするには、かなり高い単価が必要になる。そうなると今度は、価格が高すぎて集客が難しくなる——という悪循環に陥りがちです。

その点、自宅サロンは固定費が軽いので、損益分岐点が低い。だから、無理に高い単価にしなくても「40%で黒字」が成立しやすい。価格設定のうえでも、自宅サロンは有利なんです。

まとめ

  • 価格は相場でなく、損益分岐点から逆算して決める
  • 基準は「稼働率40%で損益分岐点に届く」価格=低い稼働でも黒字で、精神的に楽
  • 「満員でやっと黒字」の価格は危険。少し予約が減るだけで赤字になる
  • 固定費が軽い自宅サロンほど、無理のない価格設計ができる

「自分のサロンなら、いくらに設定すればいい?」と悩んだら——

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