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開業・独立 シリーズ:セラピスト開業の教科書 #15

整体院のホームページ、何をどの順番で書く?──「お悩みありませんか」で始めない構成

2026/8/1

整体院のホームページ、何をどの順番で書く?──「お悩みありませんか」で始めない構成

この記事で分かること

読了時間:約 5 分

  • ホームページで一番難しいのはデザインでなく「何をどの順番で書くか」
  • 最初の一行は症状の羅列でなく、患者さんがまだ言葉にできていない気持ちの言語化から
  • 煽らない・保証しない・悩みを言わせない。信頼で予約につなぐ構成の実例

「書くことが決まらない」——HPづくりで一番詰まる場所

ホームページを自分で作ろうとして、手が止まる場所は決まっています。デザインでも、システムでもありません。「トップに何を書けばいいのか分からない」です。

前の記事で、ホームページはAIで自作できると書きました。実際、作る作業はAIがやってくれます。でも「何をどの順番で書くか」だけは、あなたが決めるしかありません。そしてここが、集客できるHPとできないHPの分かれ目です。

この記事では、私が自分のサロンのHPで使っている構成を、順番ごとの意図つきで公開します。私のHPはブログを少しずつ書きためて140本以上になり、検索から新規のお客様が来ています。その土台になっている考え方です。

大原則:見に来るのは「初めての場所を探している、不安な人」

構成を考える前に、読む人を一人に絞ります。

ホームページを見ているのは、初めて行く場所を探している人です。痛みや不調を抱えていて、「ここは自分に合うだろうか」「変なところだったらどうしよう」と、期待より不安の方が大きい状態でスマホを見ています。

だから構成とは、飾る順番ではなく、その人の不安に答える順番のことです。これさえ押さえれば、細部の正解は一つではありません。

私のトップページの順番

私のサロンのトップページは、上からこう並んでいます。

  1. 最初の一行:患者さんがまだ言葉にできていない気持ちの言語化
  2. ここが何をする場所で、誰に向いているか
  3. 選ばれている理由(証拠になる事実と一緒に)
  4. 料金と方針の先出し
  5. 初回の流れ
  6. お客様の声
  7. アクセス(地図・行き方)
  8. よくある質問

順番に意図を書きます。

1. 最初の一行は、症状の羅列ではなく「気持ち」から

多くの整体院のHPは「肩こり・腰痛・膝の痛みでお悩みの方へ」と症状の列挙から始まります。私はこれをやりません。

私のサロンの最初の一行は、「病院で異常なしと言われたあとも、続く痛み」という、患者さんが実際に置かれている状況から始めています。症状の名前ではなく、その人がまだうまく言葉にできていない気持ちを、こちらが先に言葉にする。「この店は分かってくれそうだ」は、この一行で決まります。

この考え方で組んだ架空整体院のサンプルをこちらに置いてあります。文章の書き出し方の参考にしてください。

2〜3. 何の場所か、なぜ選ばれているか

次に、ここが何をする場所で、誰に向いているかを短く書きます。選ばれる理由を書くときのコツは、形容詞でなく事実で書くことです。「丁寧な施術」ではなく、施術時間・資格・経験年数・通ってくださっている方の層。読者が確かめられる事実だけが、信頼の材料になります。

4. 料金と方針は、先に出す

料金を奥のページに隠すHPがありますが、私は先に出す派です。初めての人が一番不安なのはお金のことで、書いていないと「高いから隠しているのでは」と想像されます。

あわせて、店の方針も先に書きます。私の場合なら、回数券を無理に勧めないこと。売り込まれる不安を先に消しておくと、予約のハードルは目に見えて下がります。

5. 初回の流れ

初めての場所で何をされるか分からない、というのは想像以上に大きな不安です。受付から施術後の説明まで、時系列でそのまま書きます。ここは凝る必要がなく、正直に書くだけで機能します。

6〜8. 声・アクセス・Q&A

お客様の声は、あれば載せます。まだない開業直後は、無理に作らないこと。それらしく作った声は、読む人に伝わります。声が貯まるまでは、あなた自身の言葉と方針で信頼を作る方が誠実です。

アクセスで一つだけ技術的な注意を。店名・住所・営業時間の表記は、Googleビジネスプロフィールの登録内容と一字一句そろえてください。表記が揺れていると、検索エンジンが同じ店だと確信できなくなります。

最後によくある質問。予想される不安(駐車場は?服装は?保険は使える?)に先に答えます。

やらない、と決めていること

構成と同じくらい大事なのが、書かないことです。私は3つ決めています。

「このようなお悩みありませんか?」で始めない。悩みの列挙は、読む人を症状の枠に押し込みます。それより先に気持ちを言語化する方が深く届きます。

「今だけ」「残り◯名」で煽らない。煽りで来た方は、もっと強く煽る他店に移ります。長く通ってくださる方は、煽りでは来ません。

効果を保証しない。「必ず治る」「95%が改善」のような言い切りは、医療広告のルールに触れる恐れがあるだけでなく、誠実さを一行で崩します。書けるのは事実と、自分の方針だけです。

下層ページ:検索の入口は、トップではなくブログ

トップページを整えたら、次は下層です。検索から人が来るのは、実はトップページではありません。「地域名×症状」で書いた症状別ページやブログ記事です。

私のHPに検索から新規のお客様が来るのも、この積み重ねからです。ただし集客の記事で書いた通り、ここは育つのに時間がかかります。開業初期はチラシなど速い媒体で集客しながら、週に1本でも書きためていく——二段構えで焦らないでください。

今日できる一歩:患者さんの「最初の一言」をメモする

最近来てくださった患者さんを一人、思い浮かべてください。その方が初回に、最初に何と言ったか。「病院では何ともないって言われたんだけど」「もう歳だから仕方ないのかね」——その言葉を、そのままメモしてください。

それがあなたのトップページの、最初の一行の材料です。キャッチコピーは、ひねり出すものではなく、患者さんがもう口にしています。

まとめ

  • HPで一番難しいのはデザインでなく「何をどの順番で書くか」
  • 構成=初めての場所を探す不安な人の、不安に答える順番
  • 最初の一行は症状の羅列でなく、気持ちの言語化から
  • 料金と方針は先に出す。煽らない・保証しない・悩みを言わせない
  • 検索の入口はブログ。育つまでは速い媒体と二段構え

「自分の店の構成、これでいいのかな」と確かめたくなったら——

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あなたのHPを一緒に見ながら、最初の一行から考えます。

よくある質問

Q. 写真はプロのカメラマンに頼むべきですか?

A. あるに越したことはありませんが、開業初期の必須投資ではないと考えています。人物写真より先に効くのは「場所の清潔感」です。明るい時間帯に片付けた院内をスマホで撮り、明るさを整えるだけでも十分始められます。プロへの依頼は、売上が立ってからの再投資で間に合います。

Q. 自作だと、デザインが素人っぽくならないか心配です

A. 集客を決めるのは、デザインの凝り具合より「何をどの順番で書くか」です。装飾を足すより、余白を広めに取る・文字を大きめにする・1段落を短くする、の3つだけで読みやすさは大きく変わります。凝ったデザインで中身が薄いページより、簡素でも患者さんの不安に順番に答えるページのほうが、予約につながります。

Q. 初回割引やキャンペーンは載せるべきですか?

A. 入口の割引はあっていいと思います。私も初回体験価格を置いています。ただし「今だけ」「残り◯名」のような煽りは使いません。煽りで来てくださった方は、次はもっと強く煽る他店に移ってしまうからです。割引は「初めての方が試しやすい価格」として静かに置き、選ばれる理由は初回の丁寧さで作る方が、長く通ってくださる方に出会えます。