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整体院のホームページ、月額いくら払っていますか——固定費の棚卸しの話

2026/8/5

整体院のホームページ、月額いくら払っていますか——固定費の棚卸しの話

この記事で分かること

読了時間:約 5 分

  • 開業初期に契約した月額は、効果を確かめないまま「なんとなく」続きやすい。私は予約サイトに月6.6万円を払い続けていた
  • 棚卸しは3つの質問でできる——何のための支払いか/効いていると数字で言えるか/やめたら実際に何が起きるか
  • ホームページの技術的な実費は、いまは驚くほど小さい。私のサロンのHPはサーバー代0円・ドメイン代が年1,500円ほど

開業してしばらくの間、私は集客のための固定費に月6.6万円を払っていた。大手予約サイトの掲載料だ。

いま、私のサロンのホームページにかかる月額は0円。サーバー代は無料枠で、支払いはドメイン代の年1,500円ほどだけになった。

この記事は「だから全部やめよう」という話ではない。月6.6万円を払い続けていた自分が、何を間違えていて、どういう手順で見直したかという棚卸しの話だ。すでに整体院やサロンを開業していて、毎月何かしらの月額を払っている人——とくに、私と同じように理学療法士や作業療法士から開業した人に向けて書く。

「なんとなく続いている月額」は、判断が止まった場所

固定費の怖さは、金額そのものより、一度契約すると判断が止まることだと思う。

契約した瞬間は、ちゃんと考えている。効果がありそうだ、これで新規が来るはずだ、と。ところが翌月からは、引き落としの明細を見るだけになる。効いているのかどうかを確かめる日は、こちらから作らないかぎり、永遠に来ない。

私の月6.6万円がまさにそれだった。「予約サイトに載っていないと不安」という気持ちで契約し、その不安が支払いを自動継続させていた。店をやっていると営業の電話は毎日のように来るが、彼らが売っているものの多くは、機能ではなくこの安心なのだと、いまは思う。

私の失敗:月6.6万円を数えたら、答えは一瞬だった

やったことは単純で、先月の新規のお客様が、実際にどの経路で来たかを数えただけだ。

数えてみると、うちの新規は検索・チラシ・紹介がほとんどで、月6.6万円の経路からはごくわずかしか来ていなかった。1人あたりの獲得コストに直すと、目を疑う金額になった。

やめた。それで何が起きたかというと、何も起きなかった。新規は止まらず、売上も崩れなかった。「やめたら新規が止まるかもしれない」という恐怖の正体は、数字を見ていないことだった。

念のために書くと、これは予約サイトが悪いという話ではない。立地や客層によっては、ちゃんと効く店もあるはずだ。問題は、効いているかどうかを確かめずに払い続けることのほうにある。

棚卸しの型:3つの質問

毎月の支払いをすべて書き出して、1行ずつ、この3つを聞くだけでいい。

  1. これは何のための支払いか。集客のためか、維持のためか、安心のためか
  2. 効いていると、数字で言えるか。先月、この経路から何人来たか
  3. やめたら、実際に何が起きるか。小さく止めて試せるか

1つ目の質問で、支払いの正体が分かる。集客のはずだった支払いが、実は安心料になっていることは多い。

2つ目の質問が本体だ。答えられなければ、効いていないのではなく、分からないという状態で、分からないものに毎月払っているという事実がまず見える。電話で「どこでうちを知りましたか」と聞くだけでも、1ヶ月あれば数字はたまる。

3つ目は、実験の設計だ。5年縛りのリースのように試せない契約もあるが、多くの月額は、プランを下げる・1ヶ月止めるという小さい実験ができる。私も広告やチラシには今もお金を払うが、必ず期限と判定日を先に決めてから払うようにしている。

ホームページの月額の中身を分解する

棚卸しの中でも、ホームページ関連は中身が見えにくい。だから分解しておく。

ホームページを動かし続ける技術的な実費は、いまは驚くほど小さい。個人サロンの規模なら、サーバーは無料枠で十分動く。ドメイン代が年1,500円ほど。つまり技術の実費は、月に直すと缶コーヒー1本分もない。

では月額数千円〜数万円の支払いは何かというと、大半が更新作業の代行と、何かあったときの安心に対するものだ。繰り返すが、それが悪いわけではない。毎週更新を頼んでいるなら妥当な対価だと思う。ただ、1年間ほとんど何も頼んでいないのに払い続けているなら、金額と中身が釣り合っているかを見る価値はある。

なお、開業直後に営業が来る「月2〜3万円・5年契約」のリース型については、注意点がまったく別なので、別の記事に分けて書いた。契約書を前にしている人はそちらを先に読んでほしい。

月3万円のホームページリース、契約する前に

正直な注意点

全部やめろという話に読めてしまうといけないので、逆側も書く。

効いている固定費は、続けるべきだ。私が予約サイトをやめられたのは、検索とチラシという別の経路が育っていたからでもある。代わりの経路がないまま唯一の集客経路を切ると、単に新規が止まる。順番は、数える、代わりを育てる、それから減らす、だ。

安さだけで乗り換えるのも危ない。ホームページの引っ越しは、やり方を間違えると検索順位や予約導線を壊す。金額の大小より、何にいくら払っているかが説明できる状態を目指すほうが、結果的に安全だと思う。

そして、数える手間は確かにかかる。ただこれは毎月やる作業ではなく、年に1〜2回、明細を並べて3つの質問をするだけの話だ。私はこの棚卸しで月6.6万円が消えた。時給換算で、これより割のいい院長業務をほかに知らない。

月6.6万円は、5年で約400万円

最後に、数字だけ置いておく。

月6.6万円は、年に約80万円。5年で約400万円になる。私はそのお金を、施術の学びと、効果を測れる広告の実験と、生活防衛資金に回した。固定費の棚卸しは地味だが、整体院の経営でこれほど確実に効く施策は少ない。

明細を並べて、3つの質問をする。今週のどこかの昼休みで終わる作業だ。

月額のないホームページに乗り換えたい人へ

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棚卸しそのものを、一緒にやってほしい人へ

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よくある質問

Q. 制作会社に払っている保守料は、払いすぎでしょうか?

A. 金額だけでは判断できません。この1年で何回更新を頼んだか、その作業を自分でやるといくら分の時間になるかを並べてみてください。月に何度も更新を頼んでいるなら妥当なことも多いですし、1年間ほぼ何も頼んでいないなら、その支払いは作業ではなく安心に対するものです。安心に払うこと自体は悪くありませんが、金額と釣り合っているかは一度見る価値があります。

Q. 予約サイトの掲載をやめるのが怖いです。

A. いきなり解約しないでください。まず、先月の新規のお客様が実際にどの経路で来たかを数えます。予約サイト経由が多いなら、それは効いている固定費なので続けるべきです。少ないなら、プランを下げる・一時停止するなど、小さく試して様子を見る方法があります。私は数えた結果やめましたが、それは私の店の数字がそうだったからで、順番はどの店でも「数えてから」です。

Q. ホームページの月額0円は、本当に可能なのですか?

A. 可能です。私のサロンのホームページは無料のサーバー枠で動いていて、毎月の支払いはありません。かかっているのはドメイン代の年1,500円ほどだけです。ただし正直に言うと、ゼロから作る・今のHPから引っ越すという初期の手間や費用は別にかかります。毎月払い続けるか、一度だけ払って終わるかの違いだと考えてください。